そしてリオンがまた店を直し、今に至る。
二人は椅子に座りながらアレコレと、会話を交わしている。
その中にリオンはおらず、一人書斎に篭っている。その方が安全と言うよりは平和的に話が進むのでチェスも気にせずに話を聞くことが出来た。
「で、リオンにって言うよりはリオンの使い魔に用事があったんだよね」
「使い魔って、カラスにですか?」
「そうそう」
何故リオンではなくカラス二匹なのだろうかと、不思議に想い、使い魔二匹がいつも止まっている木の枝へと、チェスは視線を向ける。
が、そこには枝だけがあるのみで、いつもなら二匹寄り添って止まっているにも拘らず姿が見えない。
「あれ?いつもならいるのに」
使いにでも出したのだろうか、と思いながら窓の外へ向けていた視線を戻してフィンを見ると、フィンは少し思考を巡らせている様子で顎元に手を当てると、沈黙して、立ち上がった。
「いつもそこにいたのか?」
「え、あ、はい。二匹一緒に……朝には居たはずなんだけどな」
「おいリオン!」
フィンは靴を脱ぐとズカズカと生活スペースへと入っていった。
短い廊下を通り、いくつかの部屋を抜けて、書斎。


