ワケアリ(オカルトファンタジー)




「白のペルシャ猫かぁ」



魔術でも何でも使って探せばいいのだが、死神が扱う魔術には使い魔を自分の元へ連れてくるという魔法は無いらしい。


それは、他の死神が他人の使い魔を横取りしないようにと考えられた物で、使い魔を作り出し、使い魔から魂を抜き出すことくらいしか本には載っていないのだ。


なので躾や世話は飼い主である本人の責任であり、使い魔に食い殺されたとしても、それも自己責任になるのだ。


リオンはフィンの話を聞いて一言、『白騎士の名も落ちたものだな』とボソリと呟く。



「ぁあ?」



明らかに不愉快そうなフィンに臆する事も無く、リオンは続ける。



「猫一匹の管理も出来ないなんて…躾がなってないんだ」



「確かになぁ…こんなクソ生意気な弟子に育てちまったからなぁ、もう一回躾けてやろうか」



「だからお前の弟子になった覚えはないと言ってるだろうが」



それを宥めながら続け、少し進めばまた口論が始まり、という一進一退をくり返し、チェスが漸く理解が出来たときは果てしない疲労感が身体にずっしりと重たく圧し掛かっていた。