フィンはキリルとは違っていつも笑っているような男だった。ニコニコというよりは、ニヤニヤと。
その男は「お前は俺と同じ死神になった」と言ったが、男は何処をとっても死神とは縁遠そうな死神だった。
真っ白い服装も然ることながら、実に人間臭い。
だが、それでもやはりキリルが言うのもなんだが、何処か人間性の欠如をしていた。
プレゼントだと「リオン」という名前をつけたのも、フィンだ。
彼は人に名前をつけることが好きらしい。
そうすることで、過去の自分を捨て、生まれ変わることが出来ると、フィンは言った。
「Rion。RをLに変えるとライオンになる。軟弱そうなお前が目指すにはいい目標だろ」
軟弱…。
細く背の高いリオンは頑張っても黒豹、ないし黒猫止まりである。
言われてリオンは『お前もだろ』という言葉を飲み込む。そんな名前をつけた後で、フィンは自分たちの立場、魂の話などをリオンに教えてくれた。


