ワケアリ(オカルトファンタジー)



殆ど外に出ない事も災いして、街はキリルの噂で賑わっていた。


たまにキリルが外に出れば街の人々からの不躾な視線が突き刺さり、殆ど人と関わらなかったキリルは感情も表情も口数も乏しい所為で、『愛想がない』だとか『気味が悪い』と言われた。


それさえも、興味のないキリルはその、一度も微笑んだことがないのではと勘違うほどに、恐ろしく冷えた視線を街の人間へと向けた。


ただの視線。


何の感情の篭っていない視線ほど気味の悪いものはなく、人々は、恐れをなして逃げた。




実のところキリル本人も実は自分は人間ではないのではと思っていた。




その聡明さと引き換えに感情が乏しいキリルは、25歳になった頃、度々動物を殺していた。






それはただの興味。