未だに身体に残っている男の重みを感じていた腹部に妙な寒気を覚えながら、ベッドサイドに置いている鏡をなんと無しに眺めた。 すると茜の首に、人の手形がくっきりと残っていた。 「やだ…」 手を伸ばしてもっとよく見ようと鏡を取ろうとした、瞬間。 茜の顔が鏡の前から一瞬ずれた、その時、唯一鏡の中に残っていた茜の肩口に、あの闇を湛えた男がピッタリと背後に張り付いて、いた。 息をする事も忘れ、刹那。 叫び声。 *