純粋な笑顔でそう答えると、吹いてきた風が誉君の艶のある綺麗な髪を揺らし表情を隠すから、一体どんな顔をしていたのか分からない。
「……じゃあ一生りっちゃんは俺のもんだね」
「……?誉君今なんて言ったの?ごめんね風で聞こえなくて」
「俺を手放さないでねって言ったの。俺がりっちゃんから離れたその時は、りっちゃんが俺を手放した時だけ。そのことちゃんと脳みそに残しておくように」
「だから誉君が言ってること難しいの!!」
「ふんふーん」
気まぐれな猫みたいに、誉君は鼻歌交じりに突然走り出し、学校のある方向へと姿を遠のかせた。
それから月日が流れ、高校生になった私たちは今でもずっと一緒にいるわけだけど…。
関係性が変わったかといえば、まったくと言っていいほど変わらず、まるで小学生の頃から時が止っているようだ。
「りっちゃん、おーいりっちゃん、もしもーし」
「えっ?!!」
「やっと返事したし〜。なにボーッとしてんの。さっきから呼んでるんだけど」
「ごめんね、ちょっと過去に戻ってた……」
「えっ、りっちゃんタイムリープできんの、カッケー。
じゃあ俺、今から異世界転生してその世界で最強になるから見てて。りっちゃんついてきてね」
「……」
「あっ、あっ、俺の魔属性の腕が〜」


