期待の将星と毎日てんてこ舞いな洗濯メイドの、やんごとなき関係。

 そんな状況になれは、まだ付き合って一年も経っていない気心の知れた幼馴染が恋人に昇格しただけの後ろ盾も持たない女なんて、あっさりと捨てられてしまうだろう。

 哀しい苦しい辛い。

 もしかしたら、彼と会えば別れ話をされてしまうのではないかと思うと、昨日も仕事終わりに少しだけでも会いたいと言われても、断った。彼の言葉に裏があるのではないかと思うと、素直に頷けなくなった。

 このところ洗濯仕事がいつにも増して忙しいのは、幸いだ。だって、迫りくる恋人との別れの予感などの、余計なことを何も考えずに済むもの。

 儚い恋の終わりの予感は、なんとも寂しく……大好きな彼を避けてしまうという、悪循環を生み出していた。


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 私は軍人や騎士、そんな彼らの軍服や制服や洗濯を担当していた。

 彼らは戦闘と演習が仕事であるため、城で働く他の人間より汚れが酷い。それを落とす作業は大変で洗濯メイドの新人の仕事ではあるのだが、新人と呼ばれる時期を過ぎても私はそれを続けていた。