位置は知っていたものの、今まで入ったことのなかったガイの執務室の扉を音を立てて開いた。
「っえ? ……パトリシア、どうしたの? なんか、親御さんの体調は、大丈夫なの?」
いきなり入って来た私に一瞬驚いたものの、ガイはすぐに平常心を取り戻して私の方へと近付いて来た。彼には親の体調が悪くて実家に帰ったりしなくちゃいけないから、しばらく会えないと私は嘘をついていた。
別れたくなくて。
「あのね。ガイ。私、貴方に言いたいことあるの」
「……うん? 言いたいことって、何?」
ガイは将軍に上り詰めてしまった今でも、私の前では優しい幼馴染のままだ。軍の戦闘訓練では、すごく恐れられているって聞くけど、私の前ではずっとずっと優しかった。
「……私、ガイが好きなの。別れたくない」
彼の顔を見つめながら、頬にはつうっと涙が伝った。言いたいことは、結局これなのだ。こんなに好きなのに私は平気と意地を張って、すんなり別れてしまうなんて、絶対に嫌だった。
困った表情を見せると思っていたガイは、なぜか不思議そうな顔になった。
「俺も好きだけど、なんで別れるの? 俺、なんかした?」
「っえ? ……パトリシア、どうしたの? なんか、親御さんの体調は、大丈夫なの?」
いきなり入って来た私に一瞬驚いたものの、ガイはすぐに平常心を取り戻して私の方へと近付いて来た。彼には親の体調が悪くて実家に帰ったりしなくちゃいけないから、しばらく会えないと私は嘘をついていた。
別れたくなくて。
「あのね。ガイ。私、貴方に言いたいことあるの」
「……うん? 言いたいことって、何?」
ガイは将軍に上り詰めてしまった今でも、私の前では優しい幼馴染のままだ。軍の戦闘訓練では、すごく恐れられているって聞くけど、私の前ではずっとずっと優しかった。
「……私、ガイが好きなの。別れたくない」
彼の顔を見つめながら、頬にはつうっと涙が伝った。言いたいことは、結局これなのだ。こんなに好きなのに私は平気と意地を張って、すんなり別れてしまうなんて、絶対に嫌だった。
困った表情を見せると思っていたガイは、なぜか不思議そうな顔になった。
「俺も好きだけど、なんで別れるの? 俺、なんかした?」



