「そんな! ギャレット様は、悪くないです。私が……貴方を信じて、すべてを話せば良かった。けど、怖かったんです……嫌われてしまうのが、きっと怖くて」
「いいや、ローレン。どうか、自分を責めないでくれ……今回のことで、良くわかった。義母上が良からぬことを企てているのは、間違いないようだ。今、俺が城を離れているのも、向こうを油断させるためだ。父も知っている。護衛騎士のガレスが調べている。わかりやすい襲撃は予想外だったが、ここで俺を殺し王太子がアイゼアになれば、何もかも有耶無耶にするつもりだったのかもしれない」
「そ、そうだったん……ですね」
「すべて片付けてから、君を迎えに行こうと思っていた」
ギャレット様が、アニータ様の企みに既に気がついていたと聞いて、私は顔を上げた。
「……え?」
「大丈夫だ。可愛いローレン。何もかも、上手くいくよ。ああ……だが、君はちゃんと俺の期間限定の婚約者を演じる依頼を遂行したんだから、あの女から報酬は貰っておくが良い。クインのことも、気にしなくて良い。俺の義理の弟になるというのに、この先あの子に不利益になるようなことはならない」
「いいや、ローレン。どうか、自分を責めないでくれ……今回のことで、良くわかった。義母上が良からぬことを企てているのは、間違いないようだ。今、俺が城を離れているのも、向こうを油断させるためだ。父も知っている。護衛騎士のガレスが調べている。わかりやすい襲撃は予想外だったが、ここで俺を殺し王太子がアイゼアになれば、何もかも有耶無耶にするつもりだったのかもしれない」
「そ、そうだったん……ですね」
「すべて片付けてから、君を迎えに行こうと思っていた」
ギャレット様が、アニータ様の企みに既に気がついていたと聞いて、私は顔を上げた。
「……え?」
「大丈夫だ。可愛いローレン。何もかも、上手くいくよ。ああ……だが、君はちゃんと俺の期間限定の婚約者を演じる依頼を遂行したんだから、あの女から報酬は貰っておくが良い。クインのことも、気にしなくて良い。俺の義理の弟になるというのに、この先あの子に不利益になるようなことはならない」