「ネックウォーマーどう?」
「……忘れてた」
「寒いって言わねーから暖かいってことだよな、それ」
「……取るの面倒だから明日返すでいい?」
隣を歩いてくれるようになった。
前はわざと歩幅をズラしてきたのに、そうしてくれるってことは。
彗なりに今日の俺を褒めてくれてたりして。
「やる。それ」
「え。いらないんだけど」
「ふはっ、だよな、言うと思ったわ。まあ…いらなかったら捨ててくれればいーや」
「………」
捨てないだろ、どーせ。
予想では、クラスメイトにバレないように今みたいにマフラーの下に着けてくる。
たぶん明日から。
「ほい」
「…こんなに?」
「いろいろお礼も含めてる。ちなみにそのネックウォーマーも」
「……別にお礼されるようなこと、してないけど」
コンビニに寄って、ジュース2本とお菓子を数種類詰めたビニール袋を手渡す。
少し照れたのか唇を尖らせる初めての姿に、もしかすると俺のほうが嬉しさは大きいかもしれないと。



