追いかけろ、青。





「俺、この部で目指したい場所があって」



俺たちが集まったフェンスのうしろ、できればそこに居て欲しいと伝えてあった。

ツンツンしつつも言うとおりにしてくれる女の子を一瞬だけ視界に入れれば、言える気がした。



「この野球部で、甲子園に行きたい」



笑える場ではない。

なに言ってんだよお前!を、今サラッと言えたなら強者だ。


それとは別に、


お前が言うセリフじゃない。
お前が言っていいセリフじゃない。

お前だけは、許さない───。


俺のなかにはいつだって、自分を含めた何人もの人間が指をさして言ってくる。



「このチームで、行きたいんだ」



小学生のときから中学2年まで、俺はピッチャーをやっていた。

野球クラブのときの夢はプロ野球選手だったが、それが部活に変わってリアリティーを感じてくると今度は甲子園になっていた。


ただ、忘れもしない中学2年の秋。


俺が投げた1球で選手生命を潰してしまった相手校の同級生がいる。