俺を見てから、森へと移す視線。
泰希が何を伝えたいのかいちいち探るほうが面倒なため、とりあえずマウンド整備に集中した。
「…ふっ」
なんか、元気でた。
いつもより盛り上がってボリュームがあるマフラー。
それは、その下に俺のネックウォーマーをしているからだろう。
完全な防寒具で現れたわけだが、スカートの時点で足は寒そうだ。
数日前、この学校のセーラー服に変わった転校生。
っても俺としてはもう少し、ブレザーとネクタイを見たかったところだったりするけど。
「今日は友利からお前らに伝えたいことがあるらしい」
片付けが終わり、ベンチ前。
集まった部員たちへと、監督が俺を前に出す空気感を作った。
同じクラスの部員は勘づいてるだろうし、他クラスの部員にも噂としては回っているはず。
1年のなかにも、なんとなく察した奴はいるだろう。



