そ、れ、か。
それも今さらなんだっての。
もういいよ、そんなの。
そうやってわざわざ言ってくるほうが、私のことをバカにしているとしか思えない。
「制服姿だとやっぱ、ギリ高校生に見えるわ」
「…うるさい」
「ふはっ、ごめんな早見。拗ねんなって」
もう帰る。
こんな時間を過ごしたかったわけじゃない。
椅子から立ち上がって、スクールバッグを忙しく肩にかける。
「でも……ダサいよね」
「え?」
背中を向けて数歩だけ進めてから、足を止めて無意識にもつぶやいた。
「ダサい」と。
今まででいちばん蔑んだ言葉を放ったのは、私。
「甲子園目指してない、なんて。“自分じゃ行けない”の間違いでしょ」
自己紹介で「俺たちの部は」、なんて付け足した言葉も。
ぜんぶぜんぶ格好悪くてダサい。
あんなの仲間を作って逃げてるようにしか見えなかった。
「それなりにやるなら、草野球でいいんじゃない?」



