「なあ早見、お前ってどんなときに笑う?」
私が座る向かい側、椅子には腰かけず、机に肘を乗っけて寄りかかるように目線を合わせてきた。
「……うれしいとき」
「早見にとっての嬉しいって?」
わかんないよ、そんなの。
急になんなの。
まあ私が無愛想極めてるってことは、前の学校でも言われてたことだから仕方ないとしても。
もう……2度と心から笑える気がしない。
「じゃあ……どんなときに泣く?」
「……は?」
「…わりい。やっぱ今はいーや」
涙は出なかった通夜。
涙は出なかったお葬式。
私はもしかすると、血が通っていないんじゃないかと心配にもなった。
でも、どうしてか、泣けなかったの。
もう涙も流せないのかもね、私。
「なんでバカっつったの?」
「え…?」
「初めて会ったとき。俺の自転車を倒しながらバカって」



