追いかけろ、青。





賑やかな足音が近づいてるような気がする。

なぜか私がひとりで一息つく図書室に、近づいてきている。


────ガラガラガラ。



「よかった…、まだ帰ってなかった」


「………」



わかってはいた。

わかってはいたけど、もういいってば友利 洸大は。



「見てたっしょ。こっから」


「……なにを」


「野球部の練習」



部活終わりのまま急いで来たらしく、練習着の上からウインドブレーカーを被せたような格好で入室してくる。

入ってドアを閉めてすぐ、重そうな荷物を足元に置くと、私が座る場所まで歩いてきた。



「…返却しに来たんじゃないの」


「え?なにを?」


「………」



だよね、やっぱり。
あんたはそーいう人な気がした。

私と一緒で、自分を守るためなら平気で嘘がつけるひと。



「クラスには慣れた?」


「……別に、ふつう」


「友達できた?」


「………」