「ガチっ!?これ夢!?夢じゃねえよな洸大……っ!!!つねらせろってマジっ」
「ばっかいてえよ!!夢にしてたまるかって!甲子園っ、全員で行けんだよ!!!」
「「「しゃあーーーっっ!!!」」」
満天の空に舞い上がったヘルメット、ひとりの英雄のもとへ集まる紺色の帽子たち。
「届いたぞ」と、頭上に広がる青をさす人差し指。
叫んで、泣いて、笑って、わしゃわしゃと抱き合って、もみくちゃ。
自然と骨格が上がる。
目尻が下がる。
私いま、笑ってるんだ……って、心から思える。
「……うっ……た……っ」
一筋が流れてから、自分の頬を伝うものの正体を理解する。
今まで溜め込んでいた、許されないと思っていたすべて。
この瞬間、このとき。
ずっと固く閉められたままだったコルクが、ポンッと外されたような。
青の先にいるお父さんが「ごめんな」ではなく、「ありがとう」と言って笑ってくれたような。
そんな、そんな優しい青空で───。



