追いかけろ、青。





《9回表も無失点に抑えました八木坂高校!油断できない互角の戦い、どちらに勝利の女神は微笑むのでしょうか!》


《まさかです。まさかここまで若戸学園に立ち向かうなんて。八木坂高校、今後が楽しみですね》



ピッチャーを交代した7回表はピンチをなんとか無失点で切り抜け、流れるままに8回表も野手の活躍により、追加点は防いだ。

そして有馬くんが再びピッチャーとして戻された9回表も、0点に抑えた。


対する八木坂の攻撃といえば、8回裏で1点を返し───7-5にまで迫った現在。


すべてが決まる9回裏。


逃げ切るか若戸学園。

それともまだ夏を終わらせないか、八木坂高校。



《5番。キャッチャー、友利くん》



なんとか全力で繋いで繋げたランナー。
2アウト・ランナー2塁3塁。


なんて面白い戦いをしているの、八木坂高校───と。

周りの観客が言っていた言葉を私も脳内で繰り返す。


そしてここでそいつが回ってくること、私はこの時点で“勝った”と思った。