愛しいよ、まじで。
知らなかった野球のルールを調べてくれて、少しずつ興味を持ってくれて。
誰よりも重い過去を背負っているのに、いつも、いつだって、俺の背中を押しては支えてくれる。
ほんと、すげえ、いとおしいんだ。
『っ~、うるさいバカっ!!!』
『うわっ、えっ、ちょっと!』
パンクした自転車、雪虫、中学生。
あのときの出会いが、まさか俺を甲子園に近づけてくれるだなんて。
まさかまた野球を楽しませてくれるだなんて。
なあ、たぶんさ。
もうあの時点で、俺たちの青は広がってたんじゃねーかなって思うんだよ。
「───ストライク!見逃し三振ッ!!3アウトチェンジッッ!!」
「ナイス雪村っ!!こっから反撃いくぞ八木坂……!!!」
「「「おうっ!!!」」」
俺は野球しかやってこなかったから、気の利いた言葉とかかけてやれないんだ。
でも、シンプルでいいなら。
率直とか、素直とか、そういう前置きをして許されるんなら。
お前に出会えない、若戸学園。
お前に出会える、八木坂高校。
どちらを選ぶかなんて即答だ。
『…私も…、友利だけを……応援、したい』
─────早見 彗。
俺はお前のことが、どうしようもなく好きだ。
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