追いかけろ、青。

洸大side




「なんでだって…、俺はまだ投げられるっつってんだろ!!」


「…交代だ、有馬」


「ふざけんなよ…!!ここを抑えればいいんだろ?まだっ、まだ俺は…っ」



これはかつて、俺が爪を割って血だらけのままボールを握っていた状態と似ていた。

ここで無理をして投げたのが、俺。


決して有馬は怪我をしているわけではなかったが、集まった主将である和田に、俺はいったん下げることを提案した。



「これ以上取られたらキツい。コントロールが落ちてきてるの、自分でも分かってんだろ有馬」



ノーアウト、ランナー1塁3累。


犠牲フライを出されてしまえば、どうしたって1点は入ってしまう。

その1点は仕方ないとしても、本音を言えばこれ以上の点を渡したくないところだった。


だが今の有馬には、最低1点で抑えられる安心がなかった。


7イニング目に入った今、これ以上の点差は開きたくなかったからこそ。