「全員野球……、監督、みんな、やってる…」
「…ああ、これが野球だよな」
全員で戦ってる。
誰かひとりでも怠けた場合、負ける。
点を取るためであれば、ルール内ならどんなことでもする。
内野ゴロだとしても、ヘッドスライディングで粘ってはセーフをとって。
相手のエラーを見逃さず、隙あらば自分たちの得点に変える。
守備では絶対というところでダブルプレー。
追いかける、追いつく、
そんな表現じゃない。
着実に確実に、1点を守っては取っていくだけ。
「フォアボールっ!!」
たとえピッチャーのコントロールが定まらなくなったとしても、バッテリーを組んだキャッチャーが“おもいっきし投げてこい”というジェスチャーを送る。
なにがなんでも、どんなボールだとしても受け止める。
それが友利だった。
「走れマサト…!!いけるいける!!回れーーーっ!!」
「セーフッ!!」
「「「よっしゃあーーーっ!!!」」」
────互角。
まさか、八木坂高校が若戸学園を前に、そんな表現がしっくりくるだなんて。
「───…俺たちがいるな、あそこに」
「…え?」



