「「「ウオオオオーーー!!わっかっと!わっかっと!!」」」
「「「きゃーーーっ!!!」」」
ドラム、メガホン、トランペットにトロンボーン、大喝采に球場が揺れに揺れた。
1回表にして、いきなりの3ランホームランを浴びてしまった八木坂高校。
まだエースである有馬は5球しか投げていない。
その時点で3失点、だと。
「……つよ……すぎる…」
圧巻、圧倒。
ベンチにて控えているメンバーも口をポカンと開けることしかできていない。
どちらかと言えば、八木坂の練習メニューはチームワークを強くすることが主体だった。
連帯プレーの強化から始まって、バントや盗塁を活かし、繋げる打線というものを大切にしていた。
しかし今、強敵である若戸学園は。
チームワークも文句ナシに加え、個々の能力までもがずば抜けていた。
さすがは過去に何人ものプロ野球選手を生んでいるだけある。
「っ、」
「おわっ、森…?」
あたしは記録をつける右手の震えを無理にでも抑えて、隣の部員のメガホンを奪い、ダッグアウトの手すりへと身を乗り出す。
「八木坂ーーー!!!ファイトーーー!!!」
あたしたちの夢は、ここで終わるわけにはいかないんだ。



