「それに俺はさ、んー…、もっと面倒な女の子のほうが好きかな」
「…彗もじゅうぶん面倒だけどな」
「あー、確かに。でも足りない。それ以上に女王様を知ってるから俺」
「……おまえ、もしかしてM?」
「どーだろ?」
ねえ、ふたりとも。
とりあえず殴っていい?
それから野球部は2回戦に続けて3回戦まで突破。
3回戦ではなんとコールド勝ち、ローカルニュースや町の新聞にも掲載された。
そこに友利の姿はなくとも、私の目にはいつだって背番号2を背負っている。
「友利が必要不可欠な勝利だった」
次に待ち受けるは準決勝。
ここまで来れたことは努力が招いた結果。
シードで進んでいた若戸学園はすでに決勝進出となり、ドラマが生まれようとしていた。
そんな放課後、図書室から教室に戻った私と鉢合わせたのは、森さん。
「え?」
「ぜんぶの試合。八木坂が勝てたのは、友利がいたから」



