「こーやって教えてあげてんの俺が。うちの学校のほうが進んでるっぽいから」
「…そう…だったんだ」
「こいつマジ教え方うまくてさ。1回教えられたらすげー解けんだよ」
私だけが敏感になりすぎていただけなんじゃないかって、そんな錯覚を起こしそうになる。
本当はこのふたりは、周りが思っているよりずっとずっと仲良しだったんじゃないかって。
だからもう、探ることはやめた。
いったい何があって和解したのって、聞くことはやめた。
「久賀、おまえさ」
「ん?」
「…指導する側とか、合ってると思う」
ジャージの友利、制服の久賀くん。
右利きの友利、左利きの久賀くん。
小麦肌の友利、色白肌の久賀くん。
この時点でも正反対の2人を再び繋いだものは───野球。
「…友利、いま俺が率直に思ったこと言っていい?」
「どの口が言ってんだ。…だろ?」
「うん、正解。……でも、」



