「諦めてないよ、友利は」
クラスメイトたちに教えてあげたい、この光景を。
誰よりも諦めていないのは友利だ。
確実に1日1日、変化している。
それは階段を上がっている証。
行動が結果を作る。
間違いのない行動は、必ず間違いのない結果を作ってくれるはずだから。
「───彗」
練習が終わると、小学生たちを最後まで見送ってから友利は私のもとへやって来る。
初めて友利の弱さを肌で感じたあの日から、彼は今までとは少しだけ違う声、表情で、私の名前を呼ぶようになった。
「調子は…どう?」
「んー、まあ、ぼちぼち。治ってんのかは分かんねーけど、動きが戻ってきた感はあっかな」
「…そっか」
なんだろ…、なんか。
居心地が違う意味で悪くなった。
距離の近さは今までも感じていたし、この男はそーいう人種なんだろうと妥協していた部分もあった。
けど、今は、どうしてか私が逃げたくなる目をしてくる。



