そんな顔、笑顔なんかじゃない。
ぜんぜん笑えてなんかない。
ぶさいく。
すっごい、格好悪い。
「変な顔ばっかすんなっ、……バカ」
強くないこと、知ってる。
私がいないとダメダメなところ。
私が他の男子を応援しちゃったとき、本気で悲しんで本気で怒ってたことも。
「…俺ばっかじゃない、から。いちばん辛いのは久賀で……、彗の苦しみにも比べたら……こんなの小せぇだろ、」
まだそんなこと言ってる。
辛さや苦しみは比べるものじゃない。
自分のほうが軽いから泣く資格もないとか、そんな面倒なこと考える暇があるならとりあえず泣けばいい。
胸が張り裂けるでしょ。
どうしたらいいか分からないでしょ。
だれを責めればいいのか、わからない。
そう感じる気持ちは、どんな立場の上だとしても同じなんだから。
「あと俺は……、おまえの前では格好良くありたいんだよ」
「…格好いい」
「……っ」
「もう十分、格好いいよ友利は」
だれが言えるの、格好悪いだなんて。
ここまで進んできたあんたを見て、あんなにもまっすぐな目を向けられて。



