追いかけろ、青。





それほど珍しいんだろう、この町にやって来る新しい顔とやらは。


そりゃそうだよね。


あんな誰もが知り合いです、みたいな町なんだから。

噂を聞きつけてわざわざ家にまでやって来る厚かましさなんだから。



「えーっと、宮田 まりなでーすっ。アイドルグループが好きで、最低でも必ず年1はライブ参戦してまぁ~す!よろしくねっ、早見さん!」


「…よろしくね」


「森です。野球部マネしてます、よろしく」


「…よろしく」



よろしくね、よろしくお願いします、よろしく。

何回も何回もロボットのように繰り返すだけで、ほとんどの顔と名前など覚えきることは不可能だった。


ただ、この宮田 まりな(みやた まりな)さんって子。


この子だけは、私が小学生の頃にハマっていたアニメに出てくる悪女キャラに雰囲気が似ていたため、唯一覚えられそうだった。