追いかけろ、青。





「お疲れさま、早見」


「……なんでいるの」



それからまた、数日後。

放課後の校門前には久賀 水悠が立っていた。



「ちょっと早見に教えて欲しいとこあって」


「…メールとかで教えるよ」


「こっちのが手っ取り早いじゃん」



他校の制服姿が混ざっていることは至って珍しい。

からこそ、通りすぎる生徒たちはチラチラと。


……だけじゃなく実際は、色白に加えた意外にも整っている顔立ちが関係していそうな気もするけど。



「いや、どう考えてもメールのほうが手っ取り早いよ」



だって久賀くんの学校、遠いよね普通に。

ここの最寄りから電車で4駅先ということは知っているけれど、1時間に1本という現実を考えると。



「タクシー使ってさ」


「え、わざわざ…?」


「そ。俺よく病院とかにも使ってるから」


「とっ、とりあえずこっち…!」



「うわっ」と、能天気すぎる声。

私がこんなにも必死になって場所を変えようとしているのは、あなたの姿を特定の男子生徒にだけは見せたくないからだ。