というのに、なぜか友利は少しだけ短くした程度。
スポーツ刈りとも言えない爽やかな短髪を貫いていた。
「坊主にすれば強くなるんなら、最初からしてる。……ってのは建前で、」
「…たてまえで?」
「……誰かさんが坊主は好きじゃないとか言ってたから」
「………」
そんな会話を、まりなと交わしたような気がする。
すーちゃんってどんな人がタイプ?髪型は?とか聞いてきたから、適当に答えたっけ。
「…涼しげでいいと思う」
「嘘つけ。ガッツリ宮田に“坊主じゃなければいい”とか言ってたろ」
「………」
なんで聞いてるの。
盗聴って言うの、それ。
それか地獄耳…?
あとから言われて自覚する私も私かもしれないけど。
「じゃあそれ…、私に合わせたってこと…?」
「………」
「もし私が坊主が好きって言ってたら、そうしてた…?」
「……じゃ、そーいうことだから」
どーいうことかも分からずに逃げて行った友利。
ポツンと立ちすくんで数秒。
いったい私は何がしたかったんだっけ?と、気づいて戸惑う。



