「あー、今日はちょい雲が多いかも」
「……でも見える」
「こーいうのもたまには良いよな」
集会所の裏に、小さな空き地があった。
そこは昼間だったりに大人たちが中で懇談会やらを行う際の、子供たちの遊び場でもあるらしく。
今の時間はさすがに誰ひとり居なかったが、座れそうな丸太に友利は座った。
「ん、隣いーよ」
「…うん」
ベンチ代わりに設置されているのか、暗闇のなかでも分かるほどヤスリがかけられた綺麗な丸太だった。
奇跡的に街灯がそばにある。
これが無くても集会所から漏れ出す灯りが、ほんわりとお互いを照らしてくれる。
「好きな食べ物ある?」
「…ない」
「じゃー嫌いな食べ物」
「…ない」
「すげ。俺は納豆だけはムリだわ」
会話という会話は、それだけ。
気づけば重ねられた空になったお弁当たち。
沈黙が思ったより気になる……。
から、適当な理由をつけて腰を上げようとしたときだった。



