「ただ……、マジどこ見ればいいか分かんなかったんだよ」
「は…?」
制服より短いスカートだとか、剥き出しの腕とか、いつもより違う髪型とか。
小麦肌がスタンダードである、この町の女子高生と違って。
日焼けなどしたことがないんじゃないかと思うほどの、白い肌。
あんなの……どう考えても目立つだろ。
「ちなみに有馬、リリースは気持ち0.5速くするイメージな。
身体とのタイミングが多少ズレてるから、そこだけ直せばもっと落ちる球になるはず」
「……いつも的確なアドバイスくれんのは助かるけどよ、おまえ大丈夫か?なんかおかしいぞ」
「………」
やべ、いつもの癖が出た。
かつては投げる側だったからこそ出せる、指摘。
「ちょっと俺、バッティング練習してくるわ。2年と頼める?」
「お、おう、わかった。コーチ、キャッチャー交代でお願いします!」
「んー?珍しいなアリトモコンビ。あとでよく話し合っておけよー」
「「はい」」
キャッチャーマスクを外して、部員たちが揃うマウンドから離れた。



