ほとんどリモートで指導が行われ、その2日は全体通しに使うようなもの。
ポンポンを使った応援、使わない応援、それぞれの部によって異なった応援歌。
「え、早見さん水筒ナシ?」
「うん」
「次から持ってきたほうがいいよ!チア部、喉も使うし意外と動くから水分補給めちゃくちゃ大事!」
そのほうがいいかもしれない。
自分はこんなにも声が出ないものなんだと、まずはそこに驚いた。
必ず部長さんに「ちょっと小さいかも」と言われてしまう私の声。
周りは持参の水筒を取り出す休憩時間、どうにも手持ちぶさただった。
「今ちょうど部長の目もないし、水道で飲んできて!あたしがどうにかうまく誤魔化しといてあげるからっ」
「……ありがとう」
まりなの友達でもあったからか、私にいろんなことを教えてくれるB組の金丸(かねまる)さん。
ユニフォームの着方から始まって、髪の毛もポニーテールにまとめてリボンを付けてくれた。
彼女の言葉に甘えることにして、私はまったく落ち着かない姿で練習場を出る。



