「1年だけ…、卒業したら出てく、卒業したら自由…」
そうやって乗り切るしかない、1年。
これから受験だという大切なときに居なくなるなんて、こんな縁もゆかりもない田舎に住まわせるなんて、お父さんいじわるすぎるよ。
「……これ夜ぜったい暗いし」
少なすぎる街灯。
見渡してみても、わざわざ数えようと思うほども無い。
「じゃんけんで決めたくせに…」
だれが私を引き取るか、親戚内で候補は3人いた。
だとしてもみんな譲り合い、快く受け入れてくれる顔をした人は1人も居なくて。
表面上では貼り付けたような優しい顔をしているが、「うちだって生活が苦しいのに…」と物陰で迷惑そうに電話していた伯母さん。



