「もっと声出してけーーー!!!足使え足!!」
「「「っしゃーーい!!」」」
「体幹崩れたら打撃も守りも終わりだと思え!軸足しっかり保てーー!基礎ナメんなよーー!!」
「「「はい!!!」」」
なんだ、かっこいいじゃん。
ひとりひとりが声を出して、周りの目など気にもしない一生懸命な姿は。
誰だとしても見入ってしまうものがある。
見るからに容赦のないトレーニングだということだけは、部員たちの表情から伝わってきた。
「はい次ノック!!マネージャーは録画頼む」
「はいっ」
「内野は身体で受け止めろよーー!!外野は譲り合うんじゃねえぞーーー!!」
「「「しゃあいッッ!!」」」
グラウンドに到着する前には飛んできていた、溢れすぎた気合い。
監督ひとり、コーチがひとり、20人以上が揃った高校球児たちを指導してゆく。
監督はこの八木坂高校の校長先生と親睦があり、コーチはこの町の草野球のコーチもやっている人だと、友利は教えてくれた。
強豪校でもない八木坂に2人も指導者が集ってくれたことは、ある意味ラッキーなことだという。
そのため顧問である先生の影は果てしなく薄いどころか消えかかっている。



