柊星くんは溺愛したい

先輩の抱える本の1番上に乗っていた1冊を取り、本棚へと仕舞う。やっとこのシリーズ物の最後の1冊が入った。

「大変だね」


「でも、やりがいがあって好きなんです。あるべき場所へ帰るのを見届けるのも、図書室の空気感も」


順調に本を戻していき、最後の1冊先輩の腕から取った。えっと、これはどこに入れるんだっけ……と1人広い倉庫を見つめる。


「……ここじゃない?」

先輩の方を振り向く。彼は本棚の高い位置を指さしていた。確かに五十音順で並べられている場所はそこで合っている。


頑張れば届くかな……。前は確か踏み台を使ったのだけれど。

「よっ、と」

背伸びして本棚に届いたものの最後まで押し込めない。あとちょっとなのに、とプルプル震える手足を踏ん張る。


____トン

後ろから長い腕が伸びてきた。その白い骨ばった指が本の背を押す。


私の肩に暖かなものが触れている。更にはすぐ後ろからも、触れてはいないが暖かさを感じた。


その主など、すぐに分かった。だってこの倉庫には私以外には1人しか居ないのだから。


息ってどうやってするんだっけ。ていうか、今吸っても大丈夫……!?


本を仕舞い終わったはずなのに後ろにいる先輩は動く気配がない。