二人の伯爵がシュテルツの病室に向かっている。
先の会議では、和平会見にガイゼルが出席すると決まった。
その最終段階で、この二人も立候補していたのだ。その上でガイゼルに決定したいきさつがある。
そして会場がマリンドウ王宮からセンダへ変わったとき、ガイゼルは急に固辞したのだ。
彼らは今日シュテルツに呼び出された理由が分かっていた。
案の定、
「お二人のどちらかに、センダの和平会見にご足労いただきたい仕儀になりました」
「い、いや、それはいかがなものか」
「そうです、我々はマリンドウ王宮で開催されると聞いたから希望したのです。それを国境のセンダへ行けなどと」
先の会議では、和平会見にガイゼルが出席すると決まった。
その最終段階で、この二人も立候補していたのだ。その上でガイゼルに決定したいきさつがある。
そして会場がマリンドウ王宮からセンダへ変わったとき、ガイゼルは急に固辞したのだ。
彼らは今日シュテルツに呼び出された理由が分かっていた。
案の定、
「お二人のどちらかに、センダの和平会見にご足労いただきたい仕儀になりました」
「い、いや、それはいかがなものか」
「そうです、我々はマリンドウ王宮で開催されると聞いたから希望したのです。それを国境のセンダへ行けなどと」