逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ

 壁のツタが揺れていた。

 ゆらゆら動くそれを見て、
「どうぞ、お力をお貸しください」
 シュテルツは手を合わせた。

「国を左右する重大な会議でございます。力の限り務めさせていただきます。これが私の最後の仕事になりましょう。いい方向に進むよう見守ってくださいませ」

 日を受けてツタの葉がキラキラと光った。

「シュテルツ様、それでは参りましょうか」
 オルグが迎えに来た。
 用人がシュテルツを抱えて椅子に座らせる。

 その椅子ごと大会議室の議長席に運ばれた。


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