そんな二人をボスが見ていた。
彼は目を丸めると、
「お、お前な、こんな戦場で・・」
と、何かを思い出したように、
「さっきはよくも勝手なことをしてくれたな。急に崖を跳び降りただろうが、俺の制止も聞かずに。その勝手な行動で仲間をどれだけ危険な目にさらしたのか、そこをわかっているのか」
「わかっているさ。洞窟にいる負傷兵は四十名だ。それにラクレス家のご令嬢と侍女がいる。そんなグリント―ルの民が危険にさらされたんだ、前に出て何が悪いのだ」
「お前はっ、上官に逆らうのか、なんだその言い草は!」
アーロンにつかみかかろうとする。
「あ、あの」
ヴェンが遠慮がちに、
「その方は軍の司令官のア―ロン様です、最高権威の」
彼は目を丸めると、
「お、お前な、こんな戦場で・・」
と、何かを思い出したように、
「さっきはよくも勝手なことをしてくれたな。急に崖を跳び降りただろうが、俺の制止も聞かずに。その勝手な行動で仲間をどれだけ危険な目にさらしたのか、そこをわかっているのか」
「わかっているさ。洞窟にいる負傷兵は四十名だ。それにラクレス家のご令嬢と侍女がいる。そんなグリント―ルの民が危険にさらされたんだ、前に出て何が悪いのだ」
「お前はっ、上官に逆らうのか、なんだその言い草は!」
アーロンにつかみかかろうとする。
「あ、あの」
ヴェンが遠慮がちに、
「その方は軍の司令官のア―ロン様です、最高権威の」

