逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ

「お前らはどこの隊の所属だ、こんなことをしてただで済むと思うなよ」

 だが八人は冷たく言い返した。
「黙れ! お前らに糾弾されるいわれはない」
「そうだ、俺らは自分をバッハス兵だと思っていない」

 そんな八人をソフィーが見た。
 唖然として声を無くしている。

 彼らは、裏の洞窟でソフィーに看護されていたあの八人だった。
 表の騒ぎを聞いて駆けつけた。

 現場を見て即座に状況を知った。
 相手はソフィーの喉に剣を当てていたのだ。

 何食わぬ顔をしてバッハスに紛れ込んだ。同じ軍服がために容易だった。
 そして隙をついて剣を使ったのだ。