逆境に咲いた花は、可憐に匂いたつ

「つき合うだと? いったい何の話だ」
 ア―ロンが横から口をはさむ。

「ワイトだよこいつは、あのときの白い不気味な生き物だ」
「不気味だって? 結局彼女はそれで助かったんだろうが」

「まさか、あの廃墟の、あの時の?」

「そうだよ、その白い物体だ」
 おどけるように自分を指差した。


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