「むすこ、アーロン様の?」
 ソフィーが目を見張る。
「ご子息がいらっしゃったんですね、あの方に」

 青年が近づいた。
 息をのむほど端正な顔立ちだ。
 
 目の虹彩が揺れている。それが何かを訴えているようで、
「・・あなたはいったい」
 
 彼は答えない。
 代わりに意味のある笑みを浮かべた。