「おねしょをしたと言って。侍女達には知られたくないからと。それで私が後始末をして差し上げましたが」

 アーロン、とシュテルツが制したが、
「ふん、どうせ俺の任期はどん詰まりだ、どうなってもかまうものか」
 ふてくされたように言う。

「こんな事もありましたね。陛下があれは十七の歳だったか好きな子ができて、それで招き入れましたね、寝室に。だがその子は実は女じゃなくて」
「やめろ、止めてくれ」
 調子に乗った口が止まらない。

「あのときは傑作でしたなぁ、しかも若作りだった彼は実は相当な」
「ア、アーロン」
 汗が噴き出ている。