「長谷川くんは長期戦になりそうだよねー。海琴ちゃん、思ったよりポンコツっぽいよ?」
うん?穂乃果ちゃん、今サラッと私のことポンコツって言った?
いやいやまさか…そんなわけないよね。
きっと私の聞き間違い。
うん、そういうことにしておこう。
二人の会話を聞きつつ、一人で穂乃果ちゃんの発言について考えていたら。
「いや…そんなうかうかしてらんないわ。朝のアレ見てまじ焦ったし…」
「アレ…?アレってなんのこと?」
「日下部は知らねぇの?あの古賀の幼なじみが告白してきたとかっていう話───」
「こ、こここ告白っ!?ついに九条先輩告白したの!?聞いてないよ海琴ちゃん!!!」
私の肩をガシッと強引に掴んで目を見開く穂乃果ちゃん、そんな穂乃果ちゃんに若干引き気味の長谷川くん………と。
「……………へ?」
間抜けな声を上げた私が、ぽかんと口を開けて二人を見比べた。
あと、ちなみにクラスメイトたちも「なんだなんだ?」っていう目で見てくる。
もうね、何がなんだかわかんない。
ただわかるのは、穂乃果ちゃんになるちゃんから告白されたことがバレてしまったことだけだ。



