クールな君の甘さを知れば


うんめい…運命?……って、有名なあの曲のこと?



ジャジャジャジャーン!!ってやつ…なわけないか。



普通に、運命の人みたいな意味で使われる方だ。



やっと変換できたのはいいものの、それはそれで長谷川くんの言っている意味が余計わからなくなってしまった。



えぇっと…つまり?



「今朝、下駄箱で会ったことが運命…なの?」



「ぶふっ…」



私が長谷川くんに聞き返した途端、ずっと肩を震わせていた穂乃果ちゃんがなぜか吹き出した。



「ふっ…く、あははっ…!!も…っ、笑い止まらなっ…ははっ!」



…私、なんか変なこと言ったかな?



こんなに爆笑してる穂乃果ちゃん、見たことないよ。



何が穂乃果ちゃんのツボに入ったんだろう…本当に謎すぎる。



「…日下部、笑いすぎ」



「ご、ごめん長谷川くん……ふふっ…」



「謝りながら笑うな…!!」



長谷川くんも長谷川くんで、笑いっぱなしの穂乃果ちゃんにツッコミを入れてるし。



……朝からカオスだ。



ひーひー言ってた穂乃果ちゃんがようやく落ち着き、まぶたに溜まった涙をぬぐいながら「それにしても…」と話し始める。