うん、やっぱり来てよかったよ。
ずっとこの時間が続けばいいのにって、心の底から思うんだもん。
「お、もう出てたか」
………うん?
「俺たちと入れ違ってたかもすね」
不意に聞こえた低い声と、それに頷いた言葉。
驚いて2人同時に振り返ると。
「ま、そんなもんだろ」
浴衣姿の男2人組がそこに立っていた。
「な、なるちゃんと長谷川くん…ど、どーして?」
…って、あれれ?
おかしいな、なんか2人のことを直視できない。
特にね、なるちゃんの方。
なるちゃんのお風呂上がりなんて何百回と見てきたはず、なのに…。
「財布忘れてたから取りに…行ってた」
「へぇー…」
なんか、すごく緊張しちゃって上手く話せないのは一体全体どういうこと?
自販機を指さしながらそう言うなるちゃんも、さっと私から目をそらす。
えぇ…?!な、なんでなるちゃんまで…?
長年幼なじみやってきて、こんななんとも言えない空気になったのは初めてだから戸惑ってしまう。
助けを求めて穂乃果ちゃんの方を見ると、やれやれって顔で。
「2人は何飲むの?」
と、すかさず助け舟を出してくれてほっと一安心。



