クールな君の甘さを知れば


「誤解……?」



とりあえず落ち着いてもらうために、穂乃果ちゃんの肩を掴む。



こてんと首を傾げる穂乃果ちゃんの可愛い仕草は一旦置いておくとして。



「まず、私となるちゃんはそんなんじゃないから。ここ重要ですよ?テストに出ます」



「ふふ、テストに出るんだ?」



くすくす笑う穂乃果ちゃんの可愛さ炸裂スマイルも、今は置いておきましょう。



「そうです。それに、なるちゃんがカッコイイのはそうなんだけど…私はね、ぜんぜん違うと思うの」



「可愛いけどなぁ…美女っていうより、美少女って感じ?」



「びしょっ……コホン。それも違うので、覚えておいてください」



「ふふふっ、どうしようかなぁ?」



ダメだ………。



全く伝わってる気がしない。



私が何を言っても、穂乃果ちゃんはただただニコニコしてるだけ。



いつもは天使のごとく優しい穂乃果ちゃんが、今はさながら小悪魔のよう。



「でもさ、先のことなんて誰にもわからないでしょ?それに、海琴ちゃんが気にしてないだけで、もしかしたら九条先輩は海琴ちゃんのことを…とか」



さらに追い討ちをかけるように、「きゃー!!」って一人で盛り上がってる穂乃果ちゃん。