【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。








途中、他のコーナーを流し見しながら深海コーナーについた。




タカアシガニとかサメは実物を見ることができるけど、ほとんどはホログラムで映し出す形式みたい。





「すごーい!! 足長っ」


「ホントだ。美脚だね」



「いいなあ。あたし足短いから羨ましい」


「そうかな? それくらいがいちばんかわいくない?」





…さっきから、さ。



口を開けば「かわいい」って。



適当言ってるでしょ、水湊くん。




それに、足短いのをかわいいって悪口だからね。





「でも横歩きしかできない体は不便だねえ」




あたしが横に歩きながら両手でチョキチョキとハサミのポーズをすると。




「ふはっ……それやばい。カニのまね?」


「う、うん」


「かわい、ははっ」





笑いすぎでしょ。
馬鹿にされてる気がして顔が熱くなった。



…でも、なんだかんだ水湊くんも楽しそうだな。
よかったよかった。