【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。








「…っ! みて、水湊くん!! くらげ!」





あたしが興奮したように言うと、「くらげコーナーなんだからそりゃいるよ」と笑われた。




いや…、そうだけど。
いいじゃん。くらげ好きなんだもん。





「かわいー! ふわふわしてる」



「くらげって泳いでるんじゃなくて水に浮いてるだけなんだっけ?」



「そう!! それがまたかわいいよねーっ」





自然と笑顔がこぼれる。
水族館なんて来たのいつぶり? って感じだし……。



水湊くんくらげとか興味なかったかなって思ったけど、「かわいいね」って笑ってるからよしとしよう。






くらげコーナーって、暗い室内に水槽が照らされてて綺麗なんだよね……。
これだけで来た価値ある、ホント。





「凛久ちゃんってくらげ好きなんだね」



「だいすき!!」



「…そっか、さっきから釘付けだしすぐ分かる」





ふふって微笑まれて途端に恥ずかしくなる。
はしゃぎすぎた…?