【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。











「よし、じゃあ矢沢さんの紹介ってことだし、採用でいいかな」


「ありがとうございます…!」





放課後。
歩夢に送ってもらった住所をもとにやってきたのは、こじんまりとした居酒屋さんだった。




思えば職種とかなんも聞いてなかったから不安だったけど……。
店長さんいいひとそうだし、アタリかも。





「まずは制服ね」


「あ、はい…」





事務所の更衣室に通されて、制服に着替える。
真っ黒なカッターシャツに赤いサロン。
すごい…これ着て働くんだ…! かっこいい!!





嬉々として更衣室を出ると、店長さんも「似合ってるね」と褒めてくれた。





「じゃあ店の仕様とかオーダーの取り方とか教えなきゃなんだけど……俺、これから買い出しがあって」





うーん、って少し悩んだ結果。



ガチャ、って事務所のドアが開いた。





「おはようございまーす」