【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。








「て、いうかさー」





昼休み。
今日、夏向とまこちゃんは中庭でランチタイム。




誘われたけど、まだ暖かくなり切ってないし、寒がりだから断った。
歩夢も『今日風強くて髪の毛崩れるから無理』ってさ。




というわけで、相変わらず夏向の席を自分のモノかのように堂々と座る歩夢と二人で昼食なんですが。






「そんなに毎日そわそわしてんなら、バイトでもはじめれば?」



「……ええ、バイトお?」





確かにもう高校生だもんね。
バイトはじめたら、ちょっとは夏向のこと考えなくてよくなるかな。





「パパの知り合いがお店やってて人手が足りないんだって」



「…ふぅん」



「やってみる?」





なにその魅力的な話……。
働くのって、大変そうだけど……。





「や、やってみたい…!」


「ん。連絡しとくね」





歩夢のお父さん。
心配症で、いつも既読が早い。



すぐに返信が返ってきた。





「明日18時から面接だって」


「わかった」





き、緊張するなあ…。