( 凛久 SIDE )






時の流れははやいもので、あれから一週間。
五月も中旬。



…未だに、頭から離れない。





だって、だって……!!





「ちょっと、なに? また頭おかしくなった?」



「朝からずっとこうだよ」





そばで歩夢とまこちゃんの声が聞こえるけど、今はどうだっていい。



…だってあたし、夏向にキス、されちゃったんだよ……?




平常心でいられるほうがおかしい。
うん、何度思い返しても、やっぱり変だ。





友達でいるつもりはない宣言されて。
悲しくなって泣いて。



それから……。




うーん?
急にキスされた意味がわからない。





まともに夏向の顔見れないし。
変に意識しちゃって……夏向の前だと、顔熱いし。




もうほんと、やだ。
夏向に聞きたい。
なんであたしにキスなんかしたの? って。